電気工事士 2種(第二種電気工事士)について、試験概要をまとめてみました。
自分ならここが気になるかなという項目を詰め込んだので、こういうのでいいんだよ感はあると思います。
あくまで概要なので、詳しい日程は電気技術者試験センターのHPで確認してください。
電気工事士 2種の勉強方法やテキストなどについては以下からどうぞ。
【最短合格者】電気工事士 2種の勉強方法 | 過去問やテキスト(問題集・参考書)勉強時間など紹介
【最短合格者】電気工事士 2種 実技 | 問題と工具・練習キットなど紹介
合格率
筆記試験 | 実技試験 | 一発合格率 | |
---|---|---|---|
平均合格率 | 59.7% | 71.1% | 42.4 % |
もっと前のデータもあり、どこを切り取るかで変化するとは思いますが、概ねこんな感じです。
筆記試験 | 実技試験 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
年度 | 受験者 | 合格者 | 合格率 | 受験者 | 合格者 | 合格率 | 一発合格率 |
2025(R7)上期 | 70,945 | 40,942 | 57.7 | ||||
2024(R6) 上期 | 70,139 | 42,194 | 60.2 | 50,668 | 35,949 | 71.0 | 42.7 |
2024(R6) 下期 | 62,323 | 34,851 | 55.9 | 43,570 | 30,266 | 69.5 | 38.8 |
2024(R6) 計 | 132,462 | 77,045 | 58.2 | 94,238 | 66,215 | 70.3 | 40.9 |
2023(R5) 上期 | 70,414 | 42,187 | 59.9 | 49,547 | 36,250 | 73.2 | 43.8 |
2023(R5) 下期 | 63,611 | 37,468 | 58.9 | 45,790 | 31,499 | 68.8 | 40.5 |
2023(R5) 計 | 134,025 | 79,655 | 59.4 | 95,337 | 67,749 | 71.1 | 42.2 |
2022(R4) 上期 | 78,634 | 45,734 | 58.2 | 53,558 | 39,771 | 74.3 | 43.2 |
2022(R4) 下期 | 66,454 | 35,445 | 53.3 | 44,101 | 31,117 | 70.6 | 37.6 |
2022(R4) 計 | 145,088 | 81,179 | 56.0 | 97,659 | 70,888 | 72.6 | 40.6 |
2021(R3) 上期 | 86,418 | 52,176 | 60.4 | 64,443 | 47,841 | 74.2 | 44.8 |
2021(R3) 下期 | 70,135 | 40,464 | 57.7 | 51,833 | 36,843 | 71.1 | 41.0 |
2021(R3) 計 | 156,553 | 92,640 | 59.2 | 116,276 | 84,684 | 72.8 | 43.1 |
2020(R2)上期 | - | - | - | 6,884 | 4,666 | 67.8 | |
2020(R2) 下期 | 104,883 | 65,114 | 62.1 | 66,113 | 48,202 | 72.9 | 45.3 |
2020(R2) 計 | 104,883 | 65,114 | 62.1 | 72,997 | 52,868 | 72.4 | 45.0 |
2019(R1) 上期 | 75,066 | 53,026 | 70.6 | 58,699 | 39,585 | 67.4 | 47.6 |
2019(R1) 下期 | 47,200 | 27,599 | 58.5 | 41,680 | 25,935 | 62.2 | 36.4 |
2019(R1) 計 | 122,266 | 80,625 | 65.9 | 100,379 | 65,520 | 65.3 | 43.0 |
2018(H30) 上期 | 74,091 | 42,824 | 57.8 | 55,612 | 38,586 | 69.4 | 40.1 |
2018(H30) 下期 | 49,188 | 25,497 | 51.8 | 39,786 | 25,791 | 64.8 | 33.6 |
2018(H30) 計 | 123,279 | 68,321 | 55.4 | 95,398 | 64,377 | 67.5 | 37.4 |
2017(H29) 上期 | 71,646 | 43,724 | 61.0 | 55,660 | 39,704 | 71.3 | 43.5 |
2017(H29) 下期 | 40,733 | 22,655 | 55.6 | 25,696 | 16,282 | 63.4 | 35.2 |
2017(H29) 計 | 112,379 | 66,379 | 59.1 | 81,356 | 55,986 | 68.8 | 40.6 |
2016(H28) 上期 | 74,737 | 48,697 | 65.2 | 62,508 | 46,317 | 74.1 | 48.3 |
2016(H28) 下期 | 39,791 | 18,453 | 46.4 | 22,297 | 15,899 | 71.3 | 33.1 |
2016(H28) 計 | 114,528 | 67,150 | 58.6 | 84,805 | 62,216 | 73.4 | 43.0 |
2015(H27) 上期 | 79,002 | 49,340 | 62.5 | 60,650 | 43,547 | 71.8 | 44.8 |
2015(H27) 下期 | 39,447 | 20,364 | 51.6 | 23,422 | 15,894 | 67.9 | 35.0 |
2015(H27) 計 | 118,449 | 69,704 | 58.8 | 84,072 | 59,441 | 70.7 | 41.6 |
2014(H26) 上期 | 79,323 | 49,312 | 62.2 | 62,919 | 47,447 | 75.4 | 46.9 |
2014(H26) 下期 | 26,205 | 12,960 | 49.5 | 14,962 | 10,304 | 68.9 | 34.1 |
2014(H26) 計 | 105,528 | 62,272 | 59.0 | 77,881 | 57,751 | 74.2 | 43.8 |
2013(H25) 上期 | 83,746 | 52,758 | 63.0 | 66,975 | 52,339 | 78.1 | 49.2 |
2013(H25) 下期 | 25,818 | 15,630 | 60.5 | 17,206 | 11,661 | 67.8 | 41.0 |
2013(H25) 計 | 109,564 | 68,388 | 62.4 | 84,181 | 64,000 | 76.0 | 47.5 |
2012(H24) 上期 | 78,060 | 45,392 | 58.2 | 60,961 | 43,748 | 71.8 | 41.7 |
2012(H24) 下期 | 21,665 | 12,644 | 58.4 | 14,244 | 9,334 | 65.5 | 38.2 |
2012(H24) 計 | 99,725 | 58,036 | 58.2 | 75,205 | 53,082 | 70.6 | 41.1 |
2011(H23) 上期 | 76,277 | 49,609 | 65.0 | 63,437 | 43,893 | 69.2 | 45.0 |
2011(H23) 下期 | 18,798 | 10,370 | 55.2 | 11,858 | 8,448 | 71.2 | 39.3 |
2011(H23) 計 | 95,075 | 59,979 | 63.1 | 75,295 | 52,341 | 69.5 | 43.9 |
加重平均 | 1,744,749 | 1,037,429 | 59.5 | 1,140,841 | 810,903 | 71.1 | 42.3 |
単純平均 | 59.5 | 71.1 | 42.4 |
※単純平均より加重平均の方が正確だと思ってください。
難易度
あまり一発合格率について書かれているものは少ないす。
前回や前々回落ちた人も実技を受けている可能性があるので厳密に一発というデータではないとは思いますが。
筆記と実技を合わせると一番右の数値になります。
筆記と実技を通して合格するのは4割前後なので、簡単というわけではないと思います。
筆記の合格率は簡単な時で70.6%
難しい時で46.4%ですね。
こればかりは試験運が関係してきますが、低い時でも勉強していたら取れる範疇だと思います。
受験資格
誰でも受けられます。
受験料
原則インターネットによる申し込みになります。
申込方法 | 受験料 | 支払い方法 |
---|---|---|
電子申請 | 9,300円 | レジットカード決済 コンビニ決済(+手数料) ペイジー決済(手数料原則無料) 銀行振込(+銀行による手数料) |
書面申請 | 9,600円 | 払込取扱票(+手数料) |
試験申し込み期間
上期 | 下期 | |
---|---|---|
試験申し込み期間 | 3月中旬~4月上旬 | 8月中旬~9月上旬 |
申し込み方法(願書)
ほとんどの方は電子申請であり、電気技術者試験センターも原則、電子申請を推奨しています。
書面申請もあるみたいですが、切手を貼った返送用封筒をセンターに送らなければならない、
かつ受験料も高くなるため、僕も電子申請を推奨します。
試験日
筆記試験
上期 | 下期 | |
---|---|---|
筆記試験 | 5月下旬~6月上旬 | 10月下旬 |
CBT | 4月下旬~5月上旬 | 9月下旬~10月上旬 |
最初は全員筆記試験に設定されているので、CBTで受けたい人は決められた期限内にCBT試験に変更します。
また、期限内だったらCBTから筆記方式に戻すこともできます。
実技試験
上期 | 下期 | |
---|---|---|
実技試験 | 7月下旬 | 12月中旬 |
受験地
筆記試験・実技試験 |
---|
全国 ※毎年同じ会場とは限らない |
CBT試験 |
---|
全国約200か所から選択 |
受験票
筆記・実技試験ともに試験日の約2週間前に到着
CBTは受験票の発送はなく、マイページ及び予約完了時の確認メールにある試験日程・会場へ行く
筆記試験
実技試験は後述しています。
免除
第二種電気工事士の筆記試験に合格した人は実技試験が落ちて再チャレンジする際に際に次々回まで筆記試験が免除されます。
例えば上期で受けて、筆記のみ合格して実技で落ちてしまった人は、次の下期とその次の上期まで免除は有効です。
更に次(次々回の次)の下期は、次の下期とその次の上期を受けなかったとしても免除は有効にはなりません。
つまり2回(分)免除でどのタイミングで受けてもいいわけではなく、次と次の2回免除ということですね。
その他免除は電気主任技術者(電験)免状取得者
高校以上の学校で電気工事士法で定める課程を修めて卒業した人
は筆記は免除になります。
出題形式
出題形式 |
---|
イ、ロ、ハ、ニからの四肢択一 |
筆記 | CBT |
---|---|
マークシート方式 | パソコン入力 |
問題数
50問
科目
1. 電気に関する基礎理論 | ①電流、電圧、電力及び電気抵抗 | 5~6問 |
---|---|---|
②導体及び絶縁体 | ||
③交流電気の基礎概念 | ||
④電気回路の計算 | ||
2. 配電理論及び配線設計 | ①配電方式 | 5~6問 |
②引込線 | ||
③配線 | ||
3. 電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具 | ①電気機器及び配線器具の構造及び性能 | 4~5問 |
②電気工事用の材料の材質及び用途 | ||
③電気工事用の工具の用途 | ||
4. 電気工事の施工方法 | ①配線工事の方法 | 5~6問 |
②電気機器及び配線器具の設置工事の方法 | ||
③コード及びキャブタイヤケーブルの取付方法 | ||
④接地工事の方法 | ||
5. 一般用電気工作物等の検査方法 | ①点検の方法 | 3~4問 |
②導通試験の方法 | ||
③絶緑抵抗測定の方法 | ||
④接地抵抗測定の方法 | ||
⑤試験用器具の性能及び使用方法 | ||
6. 配線図 | 配線図の表示事項及び表示方法 | 20問 |
7. 一般用電気工作物等の保安に関する法令 | ①電気工事士法、同法施行令、同法施行規則 | 3~4問 |
②電気設備に関する技術基準を定める省令(注1、2参照) | ||
③電気用品安全法、同法施行令、同法施行規則及び電気用品の技術上の基準を定める省令 | ||
から50問 |
少しわかりやすく内訳や範囲をまとめるとこんな感じです。
1. 電気に関する基礎理論 | 5~6問 | 計30問 | から合計50問 | |
---|---|---|---|---|
2. 配電理論及び配線設計 | 5~6問 | |||
3. 電気機器、配線器具並びに電気工事用の材料及び工具 | 4~5問 | |||
4. 電気工事の施工方法 | 5~6問 | |||
5. 一般用電気工作物等の検査方法 | 3~4問 | |||
7. 一般用電気工作物等の保安に関する法令 | 3~4問 | |||
6.配線図 | 図記号 | 10~12問 | 計20問 | |
複線図 | 4~5問 | |||
配線器具・工具・施工方法 | 7~8問 |
合格基準
60%以上正解で合格ですが、試験難易度によって58%だったり変化するようです。
持ち込み
受験票(必須)
筆記用具
・HBの鉛筆又はHBの芯を用いたシャープペンシル、鉛筆削り
・プラスチック消しゴム
・定規
・色鉛筆、色ボールペン、蛍光ペン、マジック
その他
・写真付き身分証明書
・時計(電卓機能、スマートウォッチ等の通信機能を持つもの、アラームなど音が出るものは
使用できません)
・ストップウォッチ(音が出ないもの)
・眼鏡、ルーペ
試験時間
試験時間 | 退出可能時間 |
---|---|
2時間 | 1時間 |
筆記試験 | 着席時刻 | 試験開始時刻 | 入室禁止時刻 | 試験終了時刻 |
---|---|---|---|---|
午前 | 9:45 | 10:00 | 10:30 | 12:00 |
午後 | 14:45 | 15:00 | 15:30 | 17:00 |
この午前試験と午後試験のどちらになるかは選べません。
早く申請すれば~とかもなく、完全にランダムです。
僕の場合、締め切り5分前くらいに申請したら午前試験でした。
ほぼ同時に申請した同僚は午後試験でした。
試験後の問題用紙持ち出し
可能
試験問題・解答の公表
筆記 | CBT |
---|---|
即日数時間後 速報あり | 試験終了後 画面に正答数が出る |
実技試験
出題形式
あらかじめ電気技術者試験センターから公表されているNo.1 ~ No.13の候補問題の中から、1問出題されます。
問題数
No.1 ~ No.13の候補問題の中から1問出題ですが、候補問題をすべて把握しておく必要はあります。
ヤマかけるのはお勧めしませんが、当たればでかいとは思います。
僕も過去の傾向からこれが出るんじゃないかとか推測していました。
一応全部何回かやりましたけどね。
候補問題
電気技術者試験センターのHPで確認
合格基準
作品の欠陥の有無の判定結果に基づき、欠陥のない作品が合格です。
欠陥は一つも許されないので結構シビアです。
が、試験の性質上、受験者一人一人の作品の確認にそこまで時間をかけるわけにもいかないらしいので、
ちょっと被覆切れたとかなら見逃される(気づかない)こともあるみたいですね。
持ち込み
受験票(必須)
筆記用具
・HBの鉛筆又はHBの芯を用いたシャープペンシル、鉛筆削り
・プラスチック消しゴム
・定規
・色鉛筆、色ボールペン、蛍光ペン、マジック
その他
・写真付き身分証明書
・時計(電卓機能、スマートウォッチ等の通信機能を持つもの、アラームなど音が出るものは
使用できません)
・ストップウォッチ(音が出ないもの)
・眼鏡、ルーペ
作業用工具[実技試験のみ]
実技試験では、電動工具以外の全ての工具を使用することができます。
試験時間
実技 | |
---|---|
試験時間 | 40分 |
退出可能時間 | なし |
試験後の問題用紙持ち出し
可能
試験問題・解答の公表
実技 |
---|
試験日が地域毎に2日間のどちらかに分かれており 2日目の次の日 |
合格発表
筆記試験
上期 | 下期 | |
---|---|---|
筆記試験 合格発表 | 6月中旬 | 11月下旬~12月上旬 |
実技試験
上期 | 下期 | |
---|---|---|
実技試験 合格発表 | 8月中旬~8月下旬 | 1月中旬 |
免状が届くまで
地域や繁閑期により異なるが、
2週間~1ヶ月ほど
複数受験(同時受験)
一種と同時期に受験を考えた場合、同時受験と言えるのかはわかりませんが(試験日は一種と二種で10日以上はズレがあります)
一種と二種は受験資格がないため同時期での受験が可能になります。